【トレーニング】スクワット中に内股になってはいけない理由とは?

はじめに

スクワット中、外に開いていた膝が内に入り、内股のような形でバーベルを持ち上げた経験がある方もいらっしゃると思います。

「正しいフォームは分かるんだけど、どうもできない…」と、意図的にはフォームを改善できない場合や、無理矢理、重量を挙げようとして内股になる方もいらっしゃいます。

しかし、スクワット中に内股になるフォームは、あまり良いフォームとは言えません。では、なぜ、良いフォームではないんでしょうか?

①:怪我のリスク増加

スクワット中に内股になることは、怪我のリスクを増加させる危険性があります。

動画①:バッドフォーム

上記動画は、スクワットのバッドフォームの一例を映してあります。挙上中に膝が内股に入った際の動作は、非常に窮屈そうに見えますよね。

そんなスクワットは、どのようにして怪我のリスクを増加せるのでしょうか?

膝内側部靭帯への過度なテンション

画像①:内側膝蓋大体靭帯
画像②:内側側副靭帯
画像③:内側膝蓋支帯

以上のような靭帯や支帯が、膝内側部に存在しています。これらは、筋肉や骨を繋ぎ、人間のカラダを無理なく稼働させるには非常に重要な役割を果たしています。

骨が骨折するように、筋肉が肉離れを起こすように、靭帯などの組織も断裂などの損傷を被る場合があります。損傷を被る場合には、様々な要因が考えられますが、そのひとつが過度なテンションです。

糸やゴムを両端から引っ張るとブチっと切れるように、靭帯などの組織も過度なテンションがかかると途中で切れてしまう、あるいは、部分的に切れてしまう場合があります。

②:エネルギーが上手く伝わらない

怪我のリスクを増加させるだけでなく、エネルギーが上手く伝わらないという問題もあります。

これは、正しいフォームではない為に、地面を踏ん張ったエネルギーが様々な方向に分散されるので、本来は挙げられる重量や回数が達成できず、本来追い込めるまで追い込めないという問題があります。

画像④:エネルギー伝達_屈曲時
画像⑤:エネルギー伝達_成功
画像⑥:エネルギー伝達_失敗

画像④、⑤はスクワットを正しいフォームで行えた際の力の向きを意味しています。また、画像⑥は内股フォームでの力の向きを意味しています。

このように、力の向きが一律ではなく、左右や前後に向く為に本来の力が発揮できなくなります。

改めてフォーム確認

ひとまず、内股になっていないスクワットフォームを確認していきましょう。

動画②コレクトフォーム

内股にならずに股関節を開きながらスクワットが、上記動画です。

このスクワットの場合は、膝の内側部に余計なテンションがかかっていない為、安全にトレーニングを行うことが可能になります。その他にも、フォームを正すことで得られる効果は様々です。

①:怪我予防

これが、最も大きな効果でしょう。正しいフォームの獲得は、怪我のリスクを減らし、継続的なトレーニングを可能にします。

もしも、怪我をすれば痛みに耐えなければいけませんし、不自由な動作から日常生活に支障が出る場合もあります。また、通院費用も掛かる場合もあるので、こうしたリスクを減らすのが正しいフォームを獲得して得られる効果でもあります。

②:正しいエネルギー伝達が可能に

正しいフォームでスクワットを行える場合は、地面から頭上に向かってエネルギーを伝えやすいので、本来の力を発揮できます。

その為、十分な重量や回数を行える為、対象筋をしっかりと追い込めることができます。もしも、フォームが乱れたままトレーニングを行っていたのであれば、正しいフォームを獲得することから始めましょう。

そして、獲得後、改めてその重量に再挑戦してみましょう。何か違いが分かる筈です。

正しいフォーム獲得に向けたストレッチ

正しいフォームの獲得には、その人の姿勢や動きを評価しなければいけません。しかし、参考になるストレッチがいくつかあるので、以下に動画にて紹介します。

動画③:Kneed Hip Opener
動画④:Bottom Squat Opener
動画⑤:90° Hip Rotation

以上のストレッチは、主に股関節の柔軟性・可動性を向上させるストレッチです。

どれも短時間でできますし、トレーニング前のウォーミングアップとして取り入れても面白いでしょう。

まとめ:怪我予防にも正しいフォームを獲得しよう

今回は、スクワット時における内股フォームが危険な理由と、その対処法などについて述べてきました。

内股になるだけでなく悪いフォームは数多く存在します。「何が正しいフォームか分からない…」という場合もありますが、鏡や撮影して見返すと、ぎこちない動きになっていることが分かると思います。

また、どこかに違和感を感じたり、痛みを感じる場合は、フォームが悪い可能性も高いので、ご自身で課題を振り返ったり、ご友人に相談したり、プロに頼んでみたりと、フォーム改善に向けて様々なことを試してみましょう。

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