デッドリフトにおけるスタートポジションの組み立て方について

デッドリフトはBIG3の中では、最も高重量を扱いやすい為、カラダへの負担が大きい種目です。

間違ったフォームで行えば脊椎に大きな負担がかかり、背部の怪我を引き起こしかねません。

そこで、今回はそんな怪我のリスクを減らし、安全にトレーニングを行うために、デッドリフトにおけるスタートポジションの組み立て方について解説します。

これを機に、デッドリフトのスタートポジションを習得し、安全にデッドリフトを取り組めることを願っています。

デッドリフトをおさらい

先ずは、デッドリフトフォームをおさらいしましょう。

動画①:デッドリフト

以上の動画からも分かるように、デッドリフトは床から重量物を引き上げる種目です。

カラダ全体を使って動作を行うため、高重量を扱いやすいのが特徴です。

そんなデッドリフトにおいて、どのような怪我のリスクが潜んでいるのでしょうか?

デッドリフトが引き起こす痛みについて

デッドリフト行った場合は、どのような痛みのリスクがあるのでしょうか?

腰痛

最も典型的な痛みとしては、腰痛が考えられます。

これは、脊椎を丸めながら重量物を引き上げることが原因となって、腰部に大きな負担がかかることで引き起こされます。

十分にコントロールできる重量で行った場合でも、腰部への負担は免れません。
これは、デッドリフトという種目の特性上、腰部の筋肉を動員させるからです。

しかし、フォームを無視して無理矢理に重量物を挙げた場合、筋肉痛ではなく神経根炎、関節炎、狭窄などを引き起こしかねません。

背痛

画像①:背痛

腰部への痛みもあれば、少し上部に発生する背痛も存在します。

これは、腰痛程、引き起こされることはなく、多くの人は経験しないかも知れません。

しかし、デッドリフトを行った場合に、腰部ではなく肩甲骨付近の背部が丸まってバーベルを挙上した際に発生しやすいです。

これも、腰部と同様に、神経根炎、関節炎、狭窄などが原因です。

マメ・タコ

怪我ではありませんが、「マメ」や「タコ」が出来る場合もあります。

「マメ」は皮膚が水膨れた状態で、「タコ」は厚く角質化した状態を指します。

ですので、「マメ」の場合は少しヒリヒリとした痛みを感じる場合がありますが、「タコ」となれば感触は硬くなり、痛みを感じることもなくなります。

これは、デッドリフトに対する防御反応と言っても良いでしょう。

重量物を扱うからこそ大きな握力を必要とする為に引き起こされるのが、「マメ」や「タコ」です。

筋肉痛

勿論、筋肉痛も痛みのひとつです。

デッドリフトの筋肉痛というと、フォームから想像するに腰部付近に発生しやすいのかなと思うでしょう。

実際は、背面の殆どに筋肉痛を感じる場合が多いです。

例えば、ハムストリングス、臀筋群、背筋群、僧帽筋などです。

また、バーベルを握る為に握力を必要とするので上腕部、前腕部に筋肉痛を感じる場合もあります。

筋肉痛は表面的な痛みの場合が多く、筋肉が少し硬っているように感じる方も多くいます。

しかし、筋肉痛の発生から治癒までに時間がかかる場合は筋肉痛ではないかも知れません。

肉離れ

不安を煽ることはしたくありませんが、痛みの部位に内出血が広がる場合は肉離れの可能性があります。

これは、一部の筋肉が引っ張られながら、無理に収縮された際に発生します。

完治するまでに3-4日の場合もあれば、2週間以上を要する場合もあります。

これは、重症度によるので、一概に肉離れはこれだけの日数がかかるという風に言い切れません。

神経・関節に起因する痛みを防ぐ

画像②:神経・関節に起因する痛みを防ぐ

上記に示した痛みの内、神経・関節に起因する痛みがいくつかあります。

これらは安全なフォームを習得することで未然に防げる場合が非常に多いです。

しかし、既に該当部位に既往歴がある場合や、術後にボルトなどで該当部位が固定されている場合には注意が必要です。

安全なフォームで行っても、早くに該当部位に疲労を感じる人もいます。

こうした得意不得意があるのは前提としても、安全なフォームを習得するに、越したことはありません。

安全なフォームを身につけよう

改めてお伝えしますが、先ずは、安全なフォームを身につけましょう。

安全なフォームの習得は、安心に繋がる為、あなた本来の力を発揮しやすくなります。

そうなれば自然にトレーニングに打ち込める為に、よりトレーニングが楽しくなることでしょう。

これは、僕自身の願いでもあります。

先ずはスタートポジションから

今回の記事では、デッドリフトのスタートポジションについて解説します。

スタートポジションが間違っていると、その後のプル、フィニッシュが崩れる為、安全なフォームを習得する上では、最も大切なポジションです。

早速、いきましょう。

バーベルの下に足を置く

画像③:バーベルの下に足を置く

先ずは、バーベルの下に足を置くように構えましょう。

足の置く位置は、バーベルの真下に親指の付け根から足の甲の中心が位置する程度です。

これは、その人の骨格や足の長さによって調整が必要です。

というのも、膝を曲げてバーベルを握る際に、あまりにも窮屈だと力んだフォームになり、存分に力を発揮できないからです。

なので、次に説明するグリップの位置と照らし合わせながら、足の位置を決めていきましょう。

グリップの位置を決める

画像④:グリップの位置を決める

足の位置を決めると同時に、グリップの位置を決めましょう。

グリップ位置は、直立姿勢から腿の真横に手を置いた位置を基に、バーベルを握るようにします。

この理由は、腕を地面から垂直に伸ばし、効率良く力を伝える為に必要だからです。

人によって、グリップの位置を内側に置いたり、外側に置いたりと得意な位置があると思いますが、先ずは、最もオーソドックスなポイントでバーベルを握ってみましょう。

バーベルにスネを当てるように屈む

画像⑤:バーベルにスネを当てるように屈む

次に、足の位置とグリップの位置が決まれば、次にバーベルにスネを当てるように屈みます。

この時に注意したいのは、スネにバーベルを当てた瞬間にバーベルを動かさないことです。

もしも、バーベルの位置がズレたのであれば、足の位置から修正しましょう。

屈んだ際にバーベルがズレないように、しっかりとグリップを決めてから屈みます。

腹圧を高めて背筋を伸ばす

画像⑥:腹圧を高めて背筋を伸ばす

屈んだ際に、背中が丸まる場合が殆どだと思います。

それでは、バーベルを挙上した際に、腰部や背部を痛める可能性があります。

なので、屈んだ後には十分に腹圧を高めましょう。

腹圧の高め方は慣れるまでに時間がかかります。

イメージとしては、お腹に空気を一杯溜めて、お臍の下にある”丹田”と言われるポイントを外側から内側にグッと押し込むような形です。

そもそも腹式呼吸ができないと難しい腹圧の高め方ですが、デッドリフトを行うには必ずマスターすることをオススメします。

最も腹圧が高い状態では背筋は自然と伸びますし、背筋を伸ばした状態だと腹圧は高めやすいという特徴があります。

こういった相互関係にあることも忘れないようにしましょう。

まとめ:スタートポジションからファーストプルへ

さて、こうしたスタートポジションが整ったら、次にファーストプルとなります。

今回は、スタートポジションについて簡単にまとめましたが、デッドリフトを成功させる鍵は、スタートポジションの出来不出来と言っても過言ではありません。

勿論、これに続くファーストプル、セカンドプルなども重要ですが、安全な準備ができていない場合は、無理な動作になりやすく、ケガの原因ともなります。

ケガをしては、トレーニングを続けることもできませんので、前述したスタートポジションの順序を踏まえて、練習していただけると良いでしょう。

それぞれのペースで取り組んでみてください。

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