胴部・下半身の為のトレーニング:【シングルレッグデッドリフト】

今回は、シングルレッグデッドリフトについてご紹介します。

シングルレッグデッドリフトは、”SLDL”という略称として知られている種目であり、”デッドリフト”という名称があるように、床から重量物を持ち上げるような種目です。

それも、”片足で”です。

片足で行うと考えるだけで難易度が上がるように考えますが、実際のところ「難しい…」と感じる場合が多いようです。

さて、そんなシングルレッグデッドリフトはどのようなフォーム、注意点などがあるのでしょうか?

早速、いきましょう。

シングルレッグデッドリフト

はじめに、シングルレッグデッドリフトは、どのようなフォームで行う種目なのでしょうか?

動画①:シングルレッグデッドリフト

以上が、シングルレッグデッドリフトフォームを写した動画です。

  1. 腰に手を置き、片足を浮かせる
  2. 上半身を前傾させながら、浮かせた足を後方に上げる
  3. 最終形は、英語の”T”をイメージして動作を行う※軸足の膝は柔らかく使うこと

こうした順序で、シングルレッグデッドリフトは行われますが、文字で見ると非常にシンプルに思います。

シングルレッグデッドリフトなどの片足種目の場合、体幹部を安定させることが必要です。

片足立ちになって靴下を履いたり、けんけん飛びを行う際にバランスを崩してしまえば、靴下を履くどころか尻餅をついて、怪我をしてしまうかも知れません。

シングルレッグデッドリフト中も、こうした不安定性を克服することが課題となります。

関節を柔らかく使うことが安定性に繋がる

動画内にもありますが、膝などの関節を柔らかく使うことは、結果的に安定性を向上させることに繋がります。

シングルレッグデッドリフトの場合、股関節、膝関節、足関節を動員する為、これらの関節を柔らかく使う意識が大切です。

竹などに代表されるように、しなやかな木は折れずらく、どのような風や揺れにも順応できます。

シングルレッグデッドリフト中も、徐々に上半身を倒す過程で、重心は絶えず変化します。

その際に、足関節や膝関節が固まっていると、重心の変化に対応できずに左右前後に倒れる結果となるでしょう。

それぞれの関節は柔らかく、細かな重心の変化にも対応できるように動かすことを忘れないようにしましょう。

英語の”T”となるように

シングルレッグデッドリフトにおける理想形は、英語における”T”のような形になることです。

軸足となる膝や足首は柔らかく曲がっていても構いませんが、上半身、あるいは浮かせた足は、真っ直ぐに伸びているとカラダを上手く動かせている証拠にもなります。

ただし、こうした形を得るには、浮き足のハムストリングの柔らかさも去ることながら、上半身の安定性、股関節の可動性も必要となってきます。

例えば、側面からシングルレッグデッドリフトを観察した場合に”T”に見えても、前方後方から見ると左右に傾いている場合は、股関節の可動性やハムストリングの柔軟性に問題がある場合が多いです。

こうした問題をひとつひとつ解決した結果、辿り着けるのが”T”という形です。

しかし、理想形を追求するあまり、無理矢理フォームを固めても意味はありません。

目指すべき形ではありますが、それに至るまでに問題を解決したことは、その他の種目や日常生活にも良い影響を及ぼします。

シングルレッグデッドリフトを完成させることよりも、副次的効果こそが、この種目がもたらす恩恵と言えるでしょう。

対象筋

対象筋は、臀筋群とハムストリングです。

上半身を前傾した際に臀筋群とハムストリングが伸び、上半身を起こすと臀筋群とハムストリングが縮みます。

しかし、こうした大きな筋肉だけでなく、片足のトレーニングの場合は胴部の筋肉も大きく動員されます。

これは、動作を安定させる為に必要だからです。

腹直筋などの浅層筋だけでなく、内腹斜筋や腹横筋などの深層筋も動員します。

こうした深層筋を意図的に動員させるのは難しく、そういった筋肉を動員させる意味でも有用な種目と言えるでしょう。

注意点

注意点としては、腰を曲げて動作を行わないことです。

デッドリフト種目全てに共通するポイントですが、腰を曲げて動作をおこなった場合、腰椎に大きな負担が掛かる為、怪我をする恐れがあります。

これは、重量物を持たないシングルレッグデッドリフトの場合も同様です。

しっかりと腹部の空気圧を高めて、上半身を安定させながらトレーニングを行いましょう。

まとめ:身体機能をアップデートしよう

シングルレッグデッドリフトなどの片足種目は、その種目の難しさや効果の不透明性から嫌煙されることも少なくありません。

しかし、各関節の可動性や筋肉の柔軟性など、重量を扱わずとも、個人の課題を明確にしやすい素晴らしい種目です。

また、深層筋を動員しやすいという特徴もある為、ウォーミングアップやトレーニングの一環として導入したい種目と言えます。

この種目を機に、少しずつ身体機能をアップデートしていきましょう。

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