はじめに

“バナナダイエット”や”りんごダイエット”と言った偏食ダイエット、”オートミールを食べれば痩せる”や”糖質制限で2ヶ月で-15kg”と言った誇大広告など、フィットネス業界には様々な誤情報がつきものです。
それらには、魅力的な文字と視聴者の気を引く数字が使われています。しかし、どれだけの情報が正しいのかと言われると、数えられるのはほんの一握りでしょう。
今後、体型変化を望まれる方は、こういった誤情報に踊らされないように注意しなければいけません。併せて、体型変化はSNSやネットで取り上げられる程、華々しいものではないことも理解しておかなければいけません。
そんな中で、今も昔も変わらないキホンがあります。それは、タンパク質・脂質・炭水化物に含まれるエネルギーです。
所謂、”カロリー”と呼ばれるエネルギーは、それぞれの栄養素によって固有の値をもっています。
タンパク質・脂質・炭水化物がどれだけのエネルギーを含んでいるのか、併せて、どのようにして栄養管理を行えば良いのかを、今回は紹介していこうと思います。
タンパク質について

タンパク質は、血液、内臓、皮膚などを構成する大切な構成材料です。最近では、コンビニやスーパーでも手軽にタンパク質が摂取できる”プロテイン”が販売されていますよね。
そもそも”プロテイン”とは、タンパク質本来を表す言葉で、飲み物や食べ物を表す言葉ではありません。そういった商品は”プロテイン飲料”、”プロテイン粉末”、”プロテインバー”といった名称がついています。
プロテインについては、以前の投稿で詳しくお伝えしたので、コチラをご覧ください。
さて、そんなタンパク質がどれだけのエネルギーを含んでいるのかというと、1g当たり4kcalのエネルギーを含んでいます。
例えば、60gのタンパク質を摂取した場合、240kcalを摂取する計算になります。タンパク質単体で摂取カロリーを考えると、それ程、大きな摂取カロリーとは思えませんよね。
では、その他の栄養素である脂質・炭水化物はどうでしょうか?
脂質について

先ずは、脂質の役割について簡単に説明していきます。
脂質は、体内に栄養を蓄える役割を主として担っています。また、身体が何かに衝突した際や、走ったり切り返しを行った際に、内臓や関節に与える衝撃を和らげる緩衝材の役割も果たします。
それ以外には、体温の維持や脂溶性ビタミンの吸収を補助したり、ホルモンなどの構成要素といった役割も担います。
そんな脂質、”脂”という文字から推測されるように、揚げ物や脂っこい食べ物に多く含まれます。
肉類や魚類は勿論、唐揚げ、天ぷらといった料理は言わずもがなですね。また、野菜ではアボカドやオリーブなどの植物にも多く含まれます。
揚げ物や脂っこい食材を摂取することは太る原因になると言われますが、それは脂質に含まれるエネルギー量にあります。
脂質には、1g当たり9kcalのエネルギーが含まれています。これは、タンパク質に含まれるエネルギーの2倍以上に当たります。
例えば、タンパク質、脂質共に60g摂取した場合、タンパク質からは240kcal摂取することが可能です。ただし、脂質からは540kcalものエネルギーを摂取することが可能になります。
それぞれの栄養素に含まれるエネルギーを知ることは、減量・増量行うには欠かせない情報です。では、最後に、炭水化物にはどれだけのエネルギーが含まれているのでしょうか?
炭水化物について

三大栄養素、最後は炭水化物についてです。
炭水化物の一般的な印象としては、「太る」「食べないと痩せる」と言った印象かと思います。
一時の糖質制限ダイエットの影響によって、炭水化物はあたかも悪者であるかのように扱われることが増えました。しかし、そんな炭水化物は単なる栄養素でしかありません。
炭水化物の役割は、身体を動かすための燃料のような役割を果たします。というのも、タンパク質や脂質に比べて、早く、そして多くのエネルギーを産生するのに適しているのが炭水化物だからです。
そんな炭水化物に含まれるエネルギーは、1g当たり4kcalのエネルギーが含まれます。あれだけ”太る”と言われていた栄養素ですが、実は脂質よりも含まれるエネルギーは低いのです。
“糖質制限ダイエット”の罠
みなさんは、糖質制限ダイエットを聞いたことはありますか?
これは、読んで字の如く、摂取する糖質量あるいは炭水化物量を抑えることで減量を行う食事療法を意味します。日本では、一時、このダイエット法が流行しました。
しかし、「ただ炭水化物を抑えればいいのだろう。」と極端な糖質制限を行うことは体調不良を招く恐れがあります。
また、炭水化物を減らす為、普段から水分摂取量の少ない人は更に摂取する水分量が減ることに繋がります。いつも以上に水分を摂取する必要があります。
そもそも”糖質制限ダイエット”を成功させるには、カロリーバランスを考えた上で糖質制限を行う必要があります。糖質制限を行なっていてもカロリーオーバーとなるような食生活を送っていては、痩せることは難しいでしょう。
だからこそ、先ずは三大栄養素のカロリーを知っておく必要があるんです。食べ物に含まれるカロリーを知り、自分の摂取カロリーを知ることこそ、ダイエットの一歩と言えるでしょう。
カロリー計算方法

三大栄養素のカロリーについてお伝えしてきましたが、ここからはカロリー計算方法についてお伝えしていきます。
先ずは、三大栄養素に含まれるカロリーをおさらいしましょう。
- タンパク質:4kcal/g
- 脂質:9kcal/g
- 炭水化物:4kcal/g
以上が、三大栄養素の摂取カロリーです。以上の数字を基に、ここからは具体的な数字から各三大栄養素が何kcal含まれるのかを計算していきましょう。
- タンパク質:10g⇨10g×4kcal=40kcal
- 脂質:10g⇨10g×9kcal=90kcal
- 炭水化物:20g⇨20g×4kcal=80kcal
- 合計:40kcal+90kcal+80kcal=210kcal
もしも、上記のような食べ物を召し上がった場合、合計摂取カロリーは210kcalとなります。ちなみに、上記内容からもわかる通り、脂質の多い食べ物がどれだけカロリーが多い食べ物なのかが分かると思います。
次に、以下の数値ではどうでしょうか。
- タンパク質:20g⇨20g×4kcal=80kcal
- 脂質:3g⇨3g×9kcal=27kcal
- 炭水化物:20g⇨20g×4kcal=80kcal
- 合計:80kcal+27kcal+80kcal=187kcal
前者の値と比較すると、タンパク質量は増え、脂質量は減っていることが分かります。タンパク質や炭水化物を増やしても、脂質量を十分に減らすことで、カロリーオーバーを防ぐことができます。
はじめは栄養成分表示チェックから
食品を購入する際にパッケージの側面や裏面に記載されている”栄養成分表示”をご存知でしょうか?
栄養成分表示には、カロリー・三大栄養素・食塩・食物繊維などが記載されています。これらは何g含まれているのか、あるいは何kcal含まれているのかという記載もあります。
こうした栄養成分表示をチェックすることで、自分がどれだけのカロリーを摂取することになるのかを把握することができます。
また、事前にカロリーが多いものと分かれば避けることができますし、少ないものと分かれば他の食品を選べるかも知れません。
栄養管理が面倒な方も、栄養成分表示をチェックすることから始めてみてはいかがでしょうか?
まとめ

三大栄養素であるタンパク質・脂質・炭水化物は、それぞれの栄養素によって含まれるエネルギーが異なります。
「タンパク質は良い。」脂質は悪い。」「炭水化物は太る。」などと、良い悪いで判断するのではなく、どれも摂取し過ぎる事なく、不足し過ぎる事なく食わず嫌いにならないように。
栄養成分表示をしっかりと見て、栄養管理に少しずつ取り組んでみましょう。
これからもフィットネスに取り組んで、健康な人生を歩んでいきましょう!
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