フィットネス-疲労理論について調べてみた結果と応用について

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はじめに

ウェイトトレーニングをしたことがない方でも耳にしたことがあるであろう言葉に”超回復”というキーワードがあると思います。

超回復について大雑把に説明すると、トレーニング終わりに損傷した筋肉が栄養補給や睡眠などの休息を基に、以前よりも強いストレス耐性を身につけることですね。

これと同じくして”フィットネス-疲労理論”というのものが存在します。
今まで超回復という理論しか聞いたことの無い方にとっては、なんのこっちゃといった様子ですよね。

当時、この理論を知った頃の気持ちを胸に、改めて調べた内容をnoteにまとめたいと思います。

フィットネス-疲労理論について

フィットネス-疲労理論“とは、タイトルにもあるように”フィットネス”と”疲労”、それに”パフォーマンス”という要素を基に形成された理論です。

なんだか、どのキーワードもざっくりとしたイメージの言葉の羅列でイメージし辛い。と、思う方もいらっしゃるかなと、当時は思いました。

そもそも超回復ってシンプルで分かりやすかったから浸透した側面もあると思うんです。まぁ、それが上手く適用できるのかは置いてといて。

さて、話を本題に戻します。”フィットネス”、”疲労”、”パフォーマンス”については、以下の様に説明することができます。

フィットネス

フィットネスは、筋力、筋肥大、筋持久力、神経系発達、代謝適応とか、色々な言葉を含めた広義の言葉として捉えておいて下さい。要は、体力みたいなものです。

フィットネスは、急激に伸びたり下がったりというのはありません。トレーニングを行えばゆるやかに伸びていくものと覚えておきましょう。

疲労

疲労は、日頃の倦怠感とか、だるさみたいな、分かりやすい形で身体に表れますよね。疲労に纏わる反応は幾つかありますが、精神的側面も忘れちゃいけません。

また、フィットネスと違って、疲労は急激に上昇する場合があります。それがトレーニング直後ですね。これも、直感的に分かりやすいかと思います。そして、休息を行えば早くに元に戻るというのも特徴のひとつです。

パフォーマンス

これは、トレーニング中に扱える重量や回数、セット数と捉えていただけると良いでしょう。また、このパフォーマンスについては『フィットネスー疲労=パフォーマンス』という形で言い表すこともできます。

こうして数式化しなくとも、疲労が溜まっている状態でのトレーニングからは、上手く成果が出せないことは想像しやすいですね。

超回復理論とフィットネス-疲労理論

こうしてキーワードを細かくしていくと、フィットネス-疲労理論がざっくりと見えてきます。

本理論の面白い所は、フィットネスによってパフォーマンス水準が上がっているにも関わらず、疲労によって十分に発揮されていない場面があることが説明できる点です。

超回復理論の場合は、時間における筋力の回復度・出力度に当てられるので、回復してしまえば、以前よりも力を発揮できるだろうという考え方になるわけですね。

でも、実際にトレーニング経験を積んでいくと、超回復というプロセスだけでは説明できないような場面にも多く出くわすことになると思います。

例えば、挙上重量の伸びが緩やかになってきたとか、外見的変化が少なくなってきたとか、疲労が抜けなくなってきたとか、トレーニングを始めた当初は、順調に思えた変化も今では鈍化しているように思うことが増えてくると思います。

超回復理論上は、回復量は常に一定の日数に置いて十分なので、負荷量が増えれば、成長度も増加する筈だと説明できますね。

でも、一筋縄ではいかないんですね。

もしも、トレーニングにおける負荷量が増えた場合、単純に蓄積される疲労度も増えると考えることが出来ると思います。トレーニングによって身体は鍛えられた。

でも、鍛えられて成長した分の力を発揮するには疲労が蓄積し過ぎている。その為、これまで通りの回復量では不十分となり、次のトレーニングで発揮できる力は以前と同等、あるいはそれに近しくなるという風に考える方が分かりやすいですね。

あれ、これじゃ、超回復理論では説明できないじゃない。

そこで、新たな理論として提唱されたのがフィットネス-疲労理論という訳です。

超回復理論は簡単に理解しやすいが故に、複雑な身体の反応を説明するにはシンプル過ぎた訳ですね。その点、フィットネス-疲労理論というのは、フィットネス、疲労という二軸によって、パフォーマンスという結果を評価する為、より実践的で説明が腑に落ちやすいと言えます。

フィットネス-疲労理論を用いたトレーニング

これまでは、超回復理論を参考にトレーニングを打ち込んでいた方には、これを機にフィットネス-疲労理論を用いたトレーニング、プランニングを試してみて欲しいです。

トレーニングボリュームを増加させた際に疲労度も増加した。その為、そのプログラム後はトレーニングオフ日を増やして回復に努めた。とした場合、フィットネス-疲労理論を基に考えると、疲労回復には役立ちますが、同時にフィットネスを下げることに繋がり、結果としてパフォーマンスを下げることにも繋がる可能性があるということです。

実際は、複雑な要素が折り重なっているので、一概には言えなので一例として考えて下さいね。

そこで、フィットネス-疲労理論を用いた場合は、トレーニングオフ日を増やすのではなく、ディロードによって負荷を減らすことでフィットネスを維持しながらも、回復に努めるという作戦を立てることもできます。

この結果、トレーニングボリュームを上げたことでパフォーマンスも上がり、疲労が抜けたことで、より強度を上げたプログラムを組むことができる可能性が高くなるという訳です。

大会に向けてパフォーマンスを上げる際にも、この考え方は役立ちそうですね。

「自分の回復速度が遅く、回復量が少ないんじゃないか。」「疲労が抜けないのが問題じゃないのか。」と思い、トレーニングにおいて伸び悩みを実感されていた方は、フィットネス-疲労理論を用いることで、「そもそもフィットネスを上げるだけのトレーニングが足りないんじゃないか。」「ディロード期間やディロード量が多いのではないか。」など、フィットネスと疲労という2つの要素で伸び悩みを解決できる糸口を見つけられるかもしれません。

まとめ

実際に、改めて調べてみると腑に落ちることも多く、十分なトレーニングを確保することは勿論ですが、その上で、回復も含めたトレーニングプログラム設計の重要性を再確認できました。

普段からトレーニングされる方、或いは、トレーニングをスタートされて間もない方、どんな方にとっても有用な理論だと思うので、みなさんのトレーニングにも本理論が良い効果を齎してくれることを願っております。


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