トレーニングの原理における『特異性の原理』について解説・紹介

トレーニングには、いくつかの原理原則が存在します。

その原理原則の中でも『特異性の原理』という言葉をご存知でしょうか?

この『特異性の原理』は、知ってしまえば非常にシンプルで分かりやすい原理です。

非常にシンプルな原理故に、『特異性の原理』を知ってしまえば、あなたのトレーニングにも役立つ可能性が高いと言えます。

それでは、早速、解説・紹介していきましょう。

『特異性の原理』とは

『特異性の原理』とは、一言で表すと“内容に応じて効果が表れる原理”です。

例えば、スクワットを行うと脚の筋肉が鍛えられることで脚が大きくなったり、脚力が上がります。

例えば、ベンチプレスを行うと胸の筋肉が鍛えられることで胸が大きくなったり、物を押す力が上がります。

と言った様に、それぞれのトレーニングがカラダに及ぼす影響は違うということです。

画像①:スクワットが与える影響

特異性を狙ったトレーニングを目指して

『特異性の原理』というのは、非常にシンプルで分かりやすい原理だと思います。

しかし、実際は特異性とはかけ離れたトレーニングを行う方も、散見されます。

下半身を引き締めたい、あるいは、下半身を大きくしたいと願っているにも関わらず、下半身のトレーニングはキツいからと行わない。

上半身を強くしたいと思っているにも関わらず、上半身のトレーニングにおいて『過負荷の原理』を適用せず、ずっと慣れた重量設定で行っている。

上記のような場合は、特異性を上手く引き出すことができずに、自身が狙った効果を得ることは難しくなるでしょう。

画像②:特異性を狙うには
画像③:脚には脚を、胸には胸を

先程、『特異性の原理』を解説する際に、お伝えした『過負荷の原理』については、コチラをご覧ください。

『特異性の原理』同様、『過負荷の原理』も”原理”という名が付く程、重要な原理です。

さて、実は、『過負荷の原理』や『特異性の原理』といった原理は、絡み合って、わたし達のカラダに影響を与えてくれます。

先ほど、”内容に応じて効果が表れる原理”とお伝えしました。

例えば、あなたが望むカラダが、ベンチプレスで100kg挙げられるカラダの場合、ベンチプレスのプログラムを60kgで常に設定していては、100kgを挙げることは難しいでしょう。

もしも、100kgを本当に挙げたいと思うなら、少しずつ重量設定やボリュームを上げることで、100kgを挙げられるだけの神経系の発達、筋肉量の増加、筋力の増加を促さなければいけません。

相応 トレーニング
画像④;特定のトレーニングが必要

こうした例からも分かるように、『過負荷の原理』や『特異性の原理』は相互に作用することで、あなたのカラダを、内容に応じたカラダに変化させます。

あなたが望んでいる結果があるならば、それに応じたトレーニングを行うことで、カラダが変化してくれます。

画像⑤:応答結果

特異性を無視した場合はどうなるのか?

前述した通り、目的に沿ったトレーニングを行うことが『特異性の原理』に則したトレーニングとなる訳ですが、目的から外れたトレーニングを行った場合は、カラダはどのような反応をするのでしょうか?

先ずは、それぞれの目的に沿った効果を得ることが難しくなります。

先の例からお伝えすると、

例えば、あなたが望むカラダが、ベンチプレスで100kg挙げられるカラダの場合、ベンチプレスのプログラムを60kgで常に設定していては、100kgを挙げることは難しいでしょう。

特異性を狙ったトレーニングを目指して

以上の内容が、今回のお題を物語っています。

特異性を無視した場合は、以上のような結果となる場合が往々にしてあります。

画像⑥;特異性を無視して

特異性を確立するコツ:目標設定

『特異性の原理』は、非常に分かりやすい原理ではありますが、それを確立するにはコツが必要です。

そのコツは、”目標設定”です。

これは、目標や目的がなければ、それに沿ったトレーニングができないからです。

目標や目的が定まっている場合は、どこを、どのように鍛えたら良いか、それを考えることができます。

また、現状と目標との差を把握しやすくなるというメリットもあるでしょう。

目標や目的に沿ったトレーニングができないというのは、特異性を無視する行為そのものです。

あなたが、どんなカラダになりたいのか、あるいはどのような動作ができるようになりたいのか、といった目標設定が特異性を確立するコツと言えます。

過去の写真やモデル・イメージを参考に

画像⑦;特異性と目標設定

こうした目標設定を行うには、イメージとして想像できることが非常に大切です。

その際には、あなたの過去写真や、あなたの好きなモデル、あるいはSNS上で見つけたイメージなどが役立ちます。

もしも、このカラダになりたい、あるいは、この頃のカラダに戻りたいなどの願望がある場合は、早速、イメージとして取り入れてみましょう。

イメージとして取り入れる際の注意点として、どんなカラダでも構わないので、あなたが直感的になりたいとか、なってみたいと思ったカラダをイメージとして取り入れます。

今のあなたが、ガリガリだったとしても、バキバキの男性をイメージしても構いません。

あるいは、太っていたとしても、スーパーモデルでくびれのある女性をイメージにおいても良いです。

まとめ:目標が特異性を確立してくれる

これまで、特異性についてお伝えしてきましたが、得たい効果があるならば、それに沿ったトレーニングをしなければ、その効果は得られません。

もしも、特異性を無視してトレーニングを行ったならば、その結果は好ましいものとは言えないでしょう。

しっかりと特異性を確立してトレーニングを行うには、しっかりとした目標や目的が必要です。

事前にイメージを見つけたり、過去の自分を振り返ることで、目標設定をしてみましょう。

目標が定ったら、後は、それに向かってトレーニングを始めましょう。

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