【初心者向け】栄養摂取とは何か・三大栄養素と微量栄養素とは何か

そもそも、栄養摂取ってのは何でしょうか?
これは、そこまで細かく考える必要はありません。
栄養摂取というのは、食材から健康に必要な栄養を体内に取り入れることを意味します。
ですので、ごはんを食べる、味噌汁を飲む、うどんを啜るといった行為が栄養摂取と言えます。
それでは、その必要な栄養とは何でしょうか。
何気ない日々を過ごす中で、わたしたちは朝昼晩と食事を行いますが、この食事からどのような栄養と呼ばれるものを体内に取り入れているのでしょうか。
今回は、栄養摂取における、三大栄養素と微量栄養素について簡単に解説していこうと思います。
最後には、栄養素を知り、ご自身の食生活に活かせるようになっていただければ幸いです。
三大栄養素
栄養素には、三大栄養素と呼ばれるものが存在します。
三大栄養素は、人間の身体を構成、また、機能させる上で主要な栄養素です。
タンパク質
まずは、タンパク質です。
これは、あなたの身体を構成する最も重要な栄養素です。
と言うのも、あなたの身体の大部分はタンパク質で構成されているからです。
あなたの髪、皮膚、爪、内臓、細胞に至るまで、タンパク質があればこそ、人間という生き物は成り立ちます。
しかし、タンパク質と一緒くたにすれど、形状や質感は大きく異なります。
これは、タンパク質を含めた、化学物質の種類や割合の違いによって発生するからです。
そして、そのタンパク質は、体内でも20種類程度にバリエーションが設けられています。
また、その中から、必須アミノ酸と、非必須アミノ酸と呼ばれる種類に分けられます。
これらの違いは、体内での生成が可能か否かということです。
ですので、これらは体外からの摂取が必須か、非必須かというように覚えていただけますと幸いです。
簡単にではありますが、それぞれに属するアミノ酸を羅列しておきます。
- 必須アミノ酸
L-イソロイシン/L-スレオニン/L-トリプトファン/L-バリン/L-ヒスチジン/L-フェニルアラニン/L-メチオニン/L-リジン酸塩酸/L-ロイシン
- 非必須アミノ酸
L-アスパラギン/L-アスパラギン酸/L-アラニン/L-アルギニン/グリシン/L-グルタミン/L-グルタミン酸/L-システイン/L-セリン/L-チロシン/L-プロリン
ここで、「なんで先頭に”L”が付いてるの?」と思われる方もいらっしゃると思います。
これは、アミノ酸内における分子の配置構造を表した英字でして、”L”以外にも”D”、”DL”が存在します。
「でも、アミノ酸にはLしか付いてないのはなんで?」と思われる方は、こちらをご覧になってみてください。
アミノ酸を深掘りし始めると、どれだけでも文字数が伸びてしまうので、今回は割愛します。
そんな、タンパク質が多く含まれる食材は、肉(全般)/魚(全般)/乳製品(全般)/大豆製品(全般)/卵です。
現代社会では、タンパク質不足には陥り難いですが、食の細い方は肉や魚などを胃に通すのは大変だと思います。
そんな時に、プロテイン飲料とか、プロテインバーがあるので、こうしたサプリメントも賢く用いられることをオススメします。
気になる方もいらっしゃるかと思うので先に申しますと、特に、オススメのサプリメントはありません。
脂質
次に、脂質です。
脂質として想像しやすいのは、体脂肪のような形かと思います。
これは、バッテリーに蓄電されている電気よろしく、後ほど紹介する炭水化物を差し置いて、重要なエネルギー源として用いられます。
また、脂質はエネルギー源として活用されるだけではありません。
ホルモンや細胞膜を構成したり、内臓を保護したり、寒冷から身体を保護する等の役割もございます。
内臓を保護というと、これは皮下脂肪のことを指します。
物騒な話ではありますが、流石に、銃や刃物からは保護できませんので悪しからず。
ここで、脂質を理解するにも化学式等を持ち出せば良いのですが、それはそれで分かり辛いんです。
ですが、タンパク質同様に、脂質も細かく分類することができることは覚えていって欲しいです。
- 飽和脂肪酸
- 一価不飽和脂肪酸
シス型脂肪酸/トランス型脂肪酸
- 多価不飽和脂肪酸
n-6系脂肪酸/n-3系脂肪酸(α-リノレン酸/EPA/DHA)
様々な種類がありますよね。
さて、こうした脂質が不足するとエネルギー不足、免疫力の低下等が生じる可能性があるという点も覚えておきましょう。
後ほど紹介するビタミンには、脂質に溶けやすい性質を持つビタミンがあるのですが、そうした脂溶性ビタミンというのは脂質と共に体内に取り入れられる為、これらの脂溶性ビタミンが低下しやすく、それに付随した悪影響が生じやすくなります。
脂質も脂質で摂取不足は問題ですが、過剰摂取も避けなければいけませんね。
そんな脂質は、油脂(オリーブオイル・ごま油など)/種実(アーモンド・カシューナッツなど)/乳製品(牛乳・チーズなど)/大豆製品(納豆・豆腐など)/肉(カルビ・シロコロなど)/魚(銀鱈・鯖など)/卵/一部の野菜(アボカド)に多く含まれます。
これね、大抵、美味しいなって思える食材には脂質が含まれているんです。
悩ましいんですが、これは、人間の進化の過程において、種の絶滅を防ぐ為の手段として取り入れられたもので。
栄養として、体脂肪を蓄えておくことが、身体を保護することに繋がっていたので、どうしても美味しいと感じざるを得ないんです。
国によっては、肥満体型がモテるみたいな話もありますから、本能と思うしかありません。
といっても、現代社会では摂取しやすいのが問題となっているので、わたしたちに必要なのは脂質摂取上の選別と抑制ということになります。
炭水化物
炭水化物と聞けば、ごはん、パンなど主食とされる食材が思い浮かべやすいと思います。
そんな炭水化物は、糖質と食物繊維に分類されるのをご存知でしょうか?
これ、初めて知った時には少し驚いた記憶があります。
食物繊維を全くの別物と思っていたし、炭水化物が細分化できると思っていませんでした。
ここで嘆かわしいのは、10数年前に起きた食事療法による減量によって、あたかも、糖質が悪であるかのように多くの人が錯覚してしまったということです。
「痩せたいなら、糖質を減らせば良いんでしょ。」
そうじゃないんですよと、改めて、お伝えしておきたい。
ここでは、糖質と食物繊維に細分化してではなく炭水化物としてお伝えしますが、炭水化物は脂質以上に重要なエネルギー源であるということです。
それは、”代謝”と呼ばれる働きの中でも、エネルギー産生において最も速やかにエネルギーを生成することができるからです。
また、この炭水化物が体内に取り入れられることで、”インスリン”と呼ばれる物質が分泌されます。
このインスリンは、筋肉内におけるタンパク質合成を助けてくれるのですが、尖った言い方をすれば筋肥大、筋肉の成長に役立ちます。
パーソナルジムのブログだからって、こんな情報のひとつやふたつも入れておかねばと思って書いてます。
といっても、インスリンが分泌される観点からは、炭水化物摂取は筋肥大の理に適っています。
加えて、エネルギー源となるのが炭水化物ですので、炭水化物不足はエネルギー不足、集中力低下に繋がる為、筋肥大に直結するトレーニング不足にもなると思うと、二重の意味でも炭水化物摂取は理に適っていますね。
あれ、炭水化物摂取の正当性を述べるような内容になってしまいましたね。
ですが、それだけ大事だということを知ってもらえれば嬉しいです。
そして、炭水化物が多く含まれる食材は、穀類(米・パンなど)/果物(全般)/一部の野菜(芋類)/砂糖/菓子です。
微量栄養素
ここからは、微量栄養素についてお伝えしていきます。
微量栄養素とは、三大栄養素までは言わないけれども身体を正常に機能させる為にも必要な栄養素です。
種類が多く、今回は簡単な紹介程度に抑えていきます。
今後、各々の微量栄養素についてもまとめていこうと思います。
ビタミン
ビタミンは、ビタミン〇〇と呼ばれるように、何となくでも耳にしたことがある方は多いと思います。
役割は前述した三大栄養素の代謝を潤滑に行うサポートだけでなく、それぞれに固有の働きを有しています。
参考例として挙げると、三大栄養素の代謝補助、体内でのタンパク質生成補助、別のビタミンやミネラルの吸収促進、或いは、阻害、ヘモグロビンの生成補助といったところでしょうか。
ですが、固有の働きがありすぎる為に、先ずは、ビタミンの種類だけでも覚えていってください。
- 脂溶性ビタミン
ビタミンA/ビタミンD/ビタミンE/ビタミンK
- 水溶性ビタミン
ビタミンB1/ビタミンB2/ビタミンB6/ビタミンB12/ナイアシン/パントテン酸/葉酸/ビオチン
微かに必要だからと言われるからって、数多すぎないか?
「へぇ、こんだけあるんだ。」って感想をもっても構いません。
さて、ここで重要なのは、これだけのビタミンをどうやって摂取していけば良いのか、ということです。
結論、”何でも食べろ”となります。
何でも食べろって、ものすごく乱暴に聞こえるんですが、でもそうなんですよ。
だって、唐揚げ、とんかつ、カレー、ラーメンみたいな組み合わせだと、どう考えても魚、野菜、果物、種実に多く含まれる栄養素を摂取できるとは考え辛いですよね。
そうすると、好き嫌いなく、鯵も、鯖も、トマトも、ブロッコリーも、バナナも、キウイも、アーモンドも、クルミもと、何でも食べた方が良いんです。
ね、大変ですよね。
でも、これが結局、身体にとっては良い食べ方になるんですよね。
“彩り良く食べる”ってのは、言い得て妙だなと思います。
ミネラル
ビタミンに次いで説明されるのが、ミネラルです。
これも曲者で、ビタミン同様、数が多いです。
さて、そんなミネラルの役割というのは、神経伝達の調節、筋収縮、血液凝固、内臓・酵素等の構成成分といったものが、固有のミネラルに備えられています。
そんなミネラルの種類を、以下に記しておきます。
- 多量ミネラル
ナトリウム/カリウム/カルシウム/マグネシウム/リン
- 微量ミネラル
鉄/亜鉛/銅/マンガン/ヨウ素/セレン/クロム/モリブデン
なんだか理科で聞いたことがあるぞ、そうだ、周期表だ。と思う方もいらっしゃると思います。
なんせ、自分がそうでしたから。
併せて、そんな周期表に載ってそうなミネラルが身体にとって必要なんだと思うと、当時は驚きました。
これもね、ビタミン同様、”彩り良く食べる”ってのが結論です。
もうね、考えもせず、肉だけとか、白米だけとか、にならなければ基本的なミネラルは摂取できると思います。
まとめ
みなさん、いかがだったでしょうか?
栄養を摂取するという行為から三大栄養素であるタンパク質、脂質、炭水化物、微量栄養素であるビタミン、ミネラルをさらっとお伝えしました。
「こういうのがあるんだ。」と、先ずは思っていただければ嬉しいです。
そして、もう少し詳しく知りたいなと思っていただければ、更に嬉しいです。
栄養って、わたしたちの健康、ひいては生活に関わってきますから。
これを機に、少しでもご自身の生活において、健康を考えて食事を召し上がってみてはいかがでしょうか。
参考文献
日本理化学薬品株式会社ーアミノ酸とはー:https://www.nipponrika.co.jp/amino/
味に素株式会社ーアミノ酸の名称つく「L」「D」「DL」とは?ー:https://www.ajinomoto.co.jp/amino/about/aminoacids/kuwashiku1.html
Dアミノ酸ラボ株式会社ー光学異性体(L体・D体)ー:https://d-aminoacidlabo.com/column/column_03/
太田好次著『ビタミン総論』:https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/51/3/51_187/_pdf
厚生労働省ー1−6ビタミンー:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586561.pdf
厚生労働省ー健康日本21アクション支援システムWebサイトー:https://kennet.mhlw.go.jp/home/
MSDマニュアル家庭版:https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home
森永製菓株式会社ー【森永製菓】プロテイン公式サイトー:https://www.morinaga.co.jp/protein/

