全身を鍛えたいと思ったらオリンピックリフティングを取り入れてみよう

はじめに

“オリンピックリフティング”と聞くと、多くの方は「何を言っているんだ?」と疑問に思われるかと思います。

オリンピックリフティングとは、日本では”重量挙げ”という名前で知られていることが殆どでしょう。

重量挙げと聞くと、あまり知らない方の中にも、以前にニュースで取り上げられながらオリンピックで活躍された女性選手などを思い浮かべる方もいらっしゃると思います。

そんなオリンピックリフティングは、全身を満遍なく動かす必要があります。

難易度が高い競技ではありますが、バーベルひとつで全身を隈無く動かすには最適な競技でもあるので、今回はそんなオリンピックリフティングについて取り上げたいと思います。

オリンピックリフティングとは

簡単にオリンピックリフティングについて、説明したいと思います。

オリンピックリフティングとは、クリーン&ジャーク、スナッチと呼ばれる2種目の合計挙上重量によって競うスポーツを意味します。

海外ではウェイトリフティング、日本では重量挙げとしても名が知られていますね。

今回は、スクワットやデッドリフトなどもウェイトリフティングとして記載されているメディアも存在する為、分かりやすくするためにオリンピックリフティングとして表記しています。

クリーン&ジャーク

クリーン&ジャークとは、手幅を肩幅よりもやや広めに設定してバーベルを握り、全身の伸展を利用して床から首元までバーベルを持ち上げ、その後、フロントスクワットの姿勢から頭上に向かってバンザイするようにバーベルを持ち上げて、オーバーヘッドの姿勢をとります。

参考動画①:TOROKHTY

スナッチ

スナッチとは、手幅をより広く設定してバーベルを握り、全身の伸展を利用して、一気に頭上へとバーベルを持ち上げ、自身の身体をバーベルの下に潜り込ませます。その後、オーバーヘッドスクワットの要領で立ち上がります。

参考動画②:TOROKHTY

オリンピックリフティングが身体に与える影響

オリンピックリフティングについて、青少年代の被験者の様々な論文がまとめられた研究からは、身体的機能の向上や心肺機能の向上、ジャンプなどのプライオメトリクス的なスキル向上など、様々なメリットが考えられます。

また、怪我の発生率も低く、球技等に比べると安全に取り組めるというメリットもあるでしょう。

しかし、オリンピックリフティングは、その他のウェイトトレーニングに比べて、特定の技術習得が必要になります。

また、競技特性上、高重量を頭上に持ち上げる頻度が多く、バンザイするような姿勢でバーベルを保持する場面も多い為、指導の際にはバーベルを安全に頻繁に落とせるような場所や競技に特化した指導のできる指導者が必要不可欠です。

しかし、この研究からも青少年代に向けたオリンピックリフティングの指導に際し、RM80%未満でのトレーニングを推奨することで過度な重量を扱うことを防ぐ一面が見受けられます。

そのようにして、一か八かと言われるようなハイリスクとなる重量を扱わずに、自身を継続的に鍛えることができれば、自ずと安全に全身が鍛えられるでしょう。

もしも、オリンピックリフティングに興味はあっても、周りに指導者がいない場合には、こうした最大挙上重量の80%以下と思われる重量から徐々にトレーニングを行ってみましょう。

まとめ

オリンピックリフティングは、クリーン&ジャークやスナッチといった特徴的な動作を行うことで、全身を鍛えることができます。

身体的機能の向上は勿論、心肺機能の向上や瞬発力の向上も期待できます。

怪我の発生率が低いことも示唆されていますが、その固有の動作を習得するにはクリーン&ジャークやスナッチといった動作を指導できる指導者が必要不可欠です。

しかし、オリンピックリフティングの指導者の数は限られている為、ご自身で取り組みたい場合は、バーベルを安全に落とせるような環境で、RM80%以下と思われる重量でチャレンジしてみましょう。


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